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Bangsaen Grand Prix street circuit car races 200 BY TOYOTA

@タイ(バンセン) 

出場選手:大庭院長・関口雄飛選手

参戦車両:トヨタ86

タイで耐久レースがあるんですが、一緒に出てみませんか?」

関口雄飛選手からの何気ない一言が全ての始まりだった。約10年、個人スポンサーをしており、昨年はともにインタープロトシリーズで戦った同選手。今年はシリーズ参戦しないことを告げると、何か出ましょうよと探し、参加することの決まった今大会。異国の地・久しぶりの耐久レースということもあったが、大庭院長の気持ちは2019年が始まった瞬間からこの大会に向いていた。

前日のエコレースを終え日曜日の深夜便で、浅井マネージャーとともにいざタイへ!

8/26(月)

現地で関口雄飛選手と合流し、現地バンセンの街を散策。初日はマシンに乗ることはなく、今までの86のフィーリングや東さんからいただいた昨年の車載映像、シミュレーターを思い出し、イメージを膨らませていく。

 

8/27(火)

夕方のシート合わせ・ブリーフィングに向け、いざサーキットへ向かう。道中、脇に目を向けると、今大会の宣伝の垂れ幕や看板がそこら中に見える。街をあげての大会ということが良くわかる。いざサーキットに到着すると、そこにはお祭りのような多くの出店やテントが。今回は“市街地”レースなので、街の沿岸沿いの、普段は一般車が走る公道にコースが設置されている。そのため一見、お祭り会場にも見える。その中の一つのテントが我々のピット。そこにはGR(ガーデンクリニックのロゴ)のマークが大きくボンネットに描かれている真っ白な86が!トヨタとG.C.R. Tのロゴの融合…一言に、かっこいい。

この後、ともに戦う相棒との対面、関口雄飛選手も久々の86ということで少年のような笑顔で綿密にチェックを重ねる。大庭院長もシート合わせを終え、車の前で記念写真。昨日に比べやや表情は明るくなったが、大庭院長の緊張感がまだぬけていないのがわかる。その後、チームクルーが気を利かせてくれ、ブリーフィングまでの時間を使い、自家用車で、本コースを一周走り初の行動サーキットを体感。ブリーフィングを終え、本日は終了。夜は院長の部屋に関口選手家族・浅井マネージャーが集まり、前日同様、映像を観ながら明日の練習走行、予選に向けてイメージを沸かせていく。


8/28(水)

予選の朝は早い。朝の6時半にホテルを出発し、サーキットへ向かう。本日は午前に練習走行、午後に予選となる。予選グリッドの重要性は以前の他レースのレポートでも述べてきた通り。ホテルをでるギリギリまで映像のチェックをしている大庭院長の姿が印象的だった。

予選日の今日は抜群の天気、快晴。コースが沿岸ということもあり、気持ちい風が吹き抜ける。

初参加の我々としては1周でも多く走りたい思いから、ピット出口の先頭に車を並べ、開始の時を待つ。まず乗り込んだのは関口雄飛選手。紛れもない日本トップドライバーである。

この中の何名がその存在に気付いているか。ただ当の関口選手も初コース・久々の86ということもあり、やや口数が少なったがその表情はいつも通りの自信に満ち溢れていた。いよいよスタート。順調にペースを重ね、上位のタイムでピットイン。大庭院長にコースの特徴・路面状況・車のフィーリングを伝え、ドライバーチェンジ。大きな音を轟かせ、いざ本コースへ!今回のコースは幅が狭く、キツいコーナーもあるため、簡単なコースとは言えない。昨年の映像を観ても、クラッシュが普通に起こっている。しかし、慎重ながらも、コースを肌に感じながら、傷つけることなく大庭院長もフィニッシュ。車から降りたその表情からは安堵が伝わってきた。午後の予選に向け、2選手・クルーと意見交換し、最高の状態で予選へ!


 

予選最初に走るのは関口雄飛選手。トラブルが起きる前に、良いタイムをだす作戦だが、流石はトップドライバー。周回を重ねる毎にタイムを上げ、クラス3位のタイムで大庭院長にバトンタッチ!大庭院長も関口選手のタイムには及ばないものの、練習走行から10秒近く速いタイムを刻みフィニッシュ!

G.C.R.Tとして初めての出場となった国際大会。その記念すべき初の予選は【全体6位(クラス3位)】という結果になった。30分の予選とはいえ、両選手ともものすごい発汗。明日の決勝の過酷さがこの時点でも想像できる。

予選を終え、クルーとともに意見交換し、夜はタイトヨタの方々にご招待を受けて、タイ料理を堪能。まだ会って数日のクルーと距離を深める。ホテルに戻ると、前日同様、院長の部屋で映像を観てのミーティングを行い。明日の決勝へ…。

 

8/29(木)

前日同様、快晴で気持ちのいい風の吹くバンセン。1名の最低走行時間などもありG.C.R.Tの作戦は

≪関口雄飛選手(45分)⇨大庭院長(30分)⇨関口雄飛選手ン種(45分)≫

スタートダッシュを決め、ギャップを作り、大庭院長に気持ちよく走っていただき、関口選手で締める。優勝を見据えたオーダーである。

関口雄飛選手の表情は国内レースでよく見る鬼気迫るモノ。一方、大庭院長からは昨日までとは違った緊張感のある表情が見てとれた。それもそのはず、初の国際大会、初の市街地レース。

浅井マネージャーが臨時で監督を務め、いよいよG.C.R.Tの戦いが始まる!!

 

 

予選6番手(クラス3番手)からレーススタート‼️

抜群のスタートを決めると最初のコーナー2つを通る間に2台パスして、4位に!

1台だけ動きが違う。さすがは関口選手。

順調にレースが進んでいたが、20分を経過した時点でセーフティーカー(二度目のSC。一度目は大きなSCではなかった)が入る展開!

ここで走る関口選手と浅井監督で無線を通し、当初の作戦を変更することに。

1人が最長で走れる時間と他チームの出方、この後の展開を読んで、ここで関口雄飛選手に緊急ピットインしてもらい大庭院長に最初のドライバーチェンジ!

即席チームでも、息の合った乗り代わりでピットロスもなくコースへ復帰。

車から降りた関口選手の汗の量は凄まじく、過酷さが伝わってきます。

乗り代わり後も、故障車の処理に時間がかかりセーフティーカーランで数周経過したとき、無線を通じ大庭院長より、コックピット内に問題がある旨の連絡を受けたこと、また他チームの動きを見たときにここでプッシュした方がいいと判断し、ここで2度目の緊急ピットイン!関口雄飛選手にドライバーチェンジ!

その後、セーフティーカーが解除されると、関口選手の鬼神の走りで、遂にG.C.R.Tが総合1位に!

後続より5秒以上速いラップを刻み、全体最速タイムもマークし、最長時間の45分近くを走り切り、大庭院長に最後のドライバーチェンジ!

大庭院長は当初の予定より5分多い、35分走ることになりましたが、アウトラップから自己ベストをどんどん更新し、前日より6秒速いラップを刻んでいく。

しかし、後方からはS耐の優勝者やブランパンアジアに出ているドライバーが猛アタック…

ラスト2周で別クラスに追いつかれてしまいましたが、最後まで走り抜き、同クラス2位に2秒差で抑えきり、参加約30台中【全体3位(クラス1位)】となりました!

車から降りた大庭院長は疲れ果てていましたが、1位であることを伝えると満面の笑み!初めて尽くしの大会、遠征で最高の結果を残せました。

この日の為に、逆算して練習してきた日々。思わず眼が潤みました。


 

 

また来年の参戦があるのか?まだ未定ですが、今回の参戦がG.C.R.Tにとって大きな一歩になったことには違いないですし、大庭院長のもしかしたら小さな一つの夢も叶った。そんなイベントになりました。

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2023年